撮影月日:2006年11月4日
撮影場所:広島県瀬戸田町 耕三寺
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西日光と呼ばれる「耕三寺*1」。秋の行楽シーズンとあって多くの人で賑わっていました。その観光客を目当てにした土産品店の立ち並ぶ町並みにいきなり現れるのが、耕三寺の山門です。京都御所の紫宸殿を模したものらしいのですが、感じからすると中国の寺院といったところです。
山門をくぐり、中へと進むと次から次へと、いわゆる文化財風の建築物が眼前に現れてきます。それもそのはず、ここの建物は全て国内の有名建築を模したものばかりだからです。
その代表格が「孝養門」です。これは、日光東照宮陽明門のコピーであり、この門をして「西の日光」と呼ばれているわけです。
このほかにも、室生寺五重塔を模した五重塔、平等院鳳凰堂を模した本堂など見ごたえがありました。お母さんを思う強い孝行の気持ちから、これほどのものを造ることができるというのは驚きです。でも、ちょっぴり浅い成金趣味を感じてしまうのは私だけでしょうか?
*1:耕三寺の開山は、大正・昭和期に大阪で活躍した実業家の金本耕三である。金本は、生口島瀬戸田の出身で、少年期に島を出て各地で奉公を重ねたが、大阪で鋼管製造業の経営を開始すると軍需工場に指定され、実業家へと成長していった。事業に成功した金本は、1927年、故郷瀬戸田に住む母のために邸宅「潮聲閣」を建築した。母が1934年に没すると、翌1935年、金本は母の菩提を弔うため僧侶となり、潮聲閣周辺にて耕三寺の建立を開始した。